勝って悩む方が良い
更に遠藤のゲームメイクを中心に、細かなパスワークでもホンジュラスを終始圧倒。前半44分には、その遠藤みずからが、本田のアシストを受け、糸を引くようなミドルシュートを決め3-0で試合を折り返した。
後半に入ると、武藤に代り乾が左FWとして出場、その開始早々の0分、ペナルティエリア右手前で本田がボールを受けると、ダイナゴルクロスにファーサイドから飛び込んだ乾が合わせ、ゴール右隅に落ち着いて代表初ゴールを決める。(4-0)
後半18分、岡崎に代え、FW中央に豊田を投入。すると同24分、ペナルティエリア内ゴール前中央に走り込んだ香川が本田のスルーパスを受けると、相手DF二人の必死の防戦に会いシュートに至らず倒される。PKかと思われるシーンだったが、こぼれたボールを豊田が蹴りこみ、PKの笛は、ゴールの笛へと変わった。(5-0)
後半29分には、遠藤から、ペナルティエリア付近で、本田、豊田に挟まれる高い並ぶ香川に長い縦パスが通り、香川はトラップし前を向く。このあたりは、流石のパス、流石のトラップが垣間見えた。中央でのダイレクトパスの間に、やや後ろから乾が走り込み、再びゴールを揺らす。乾のこの試合2ゴール目で、6-0で締めくくる。
アギーレは、この試合後の会見で、「勝って悩む方が良い」と、嬉しい誤算があったことを認めるに等しい発言をしている。
遠藤、内田に関しては、現状で不可欠な選手と再確認した程度で、サプライズではなかっただろう。しかし、この日2ゴールの乾、キャプテンに任命していながら、未経験のアンカーを任せていた長谷部の安定したパフォーマンスに関しては、チーム構想に関る可能性のある驚きを感じただろう。
これまで、乾のプレーした左FWのファーストチョイスは武藤の構想だったのは明らかだ。しかし、そこに乾も名乗りを上げたことになる。この試合を見る限り、(柿谷という選択肢も残っている中で、)ゴールへの臭覚の乾と、推進力の武藤のどちらを選ぶかという問題になる。
長谷部は、未経験のアンカーにつき、世界の名選手を事前に研究、更に高みを目指すつもりだ。クラブチームでのプレーポジション、プレースタイルを考えると、今野が適任と思われたアンカーだが、長谷部が大きくクローズアップされた。
